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2003年第5ステージ(8月15〜17日)
15日 川又〜荒川起点〜柳小屋
16日 柳小屋〜真ノ沢〜荒川源流点〜甲武信小屋
17日 甲武信小屋〜西沢渓谷
[甲武信岳]
長野県、山梨県、埼玉県の境に位置する奥秩父連山の一つ。
すぐ近くに木賊山と三宝山がある。
千曲川(信濃川)、荒川、笛吹川(富士川)の源流が流れ出ている。
今回は荒川源流を目指す。
![](img_h012.gif)
さあ、いよいよ荒川源流に向かうときがやってきました!
前日は天候のあまりの悪さに「どうなるのだろう?」と思いましたが、
初日は小雨。第5ステージはスタートしたのでした。
[1日目 8月15日 小雨]
三峰口からタクシー分乗で川又の立派なトイレ前へ集合。
途中、運転手さんにお店に寄ってもらい、行動食(チョコパイとお茶)を購入。
駅のトイレも水洗ではないのに、ここのトイレは水洗でとてもキレイ。
折角なので入り、身支度を整えて準備運動をしてスタートです。
昨日の雨で水量はとても増えており、川は濁々と流れています。
「こんな沢を登るの?」とやや不安な気持ちに。
![](kawamata.jpg)
とてもきれいな川又のトイレ
ここからスタート!
起点まで 2名
源流まで 4名(奥薗さん含め)
![](torokko_dou.jpg)
小休止中
道はレールや枕木が敷かれていいるトロッコ道になり、ぬかるみを避けながら、
かつ斜面に落っこちないように注意しながら進み、赤沢出合いの荒川起点に到着。
第1ステージに参加したメンバーが、東京湾で汲み上げた水をここで返してやりました。
(奥さんに捨てられそうになりながら冷蔵庫で保管されていたそうです)
ひとしきり見物していると、突然「ゴォー」という地響きが!
なんと少し離れたところで落石が起きたのです。
山では何が起こるかわからない・・・そう思わせる出来事でした。
起点までの二名ここから折り返して戻り。
お互いに気を付けてね、と別れました。
![](arakawa_kiten.jpg)
これが荒川起点の碑
![](mizu_kaesu.jpg)
東京湾の水を返す
柳小屋へ向かい、とても豊かな山の中を歩きます。
考えていたよりとても山道。
途中、柳小屋から来た釣りの人に出会いました。
足をとめてしばし情報交換。
![](turi_no_hito.jpg)
柳小屋から来た人とすれ違う
柳小屋に到着すると、先客が一人、寝床に入って本を読んでいました。
釣りのためにもう何日も泊っているとか。
奥薗さんの手料理で夕食。
野菜やお肉をいためながらいただく、これがオイシイ!
電気がないのでヘッドライトを頭につけて、パクパク食べて、
少し飲んだら、皆あっけなく寝てしまった初日なのでした。
[2日目 8月16日 曇り〜小雨]
真の沢をゆくメインイベントの日。
5時出発予定が、やや遅れて5時45分出発。
水量が多くなっているため、前半の沢登りはショートカットし、林道を行くことになりました。
上流の方になると川幅も狭まり水量も幾分減るので、「千丈の滝」から沢を行くことに。
とはいえ、やはり通常よりも水が多く、いきなり沢を渡るのにロープを伝うことに。
慎重にソロソロ行こうと思ったら奥薗さんに「そこ深いからここまでジャンプして!」
と言われ意を決してジャンプ! 思い切りも必要なんだ。
![](ishi_matagu.jpg)
水はすごく冷たい 足が浸ると重くなる
![](sawa_aruki.jpg)
↑浅い所でも流れが速くて足をとられる
![](ki_wo_wataru.jpg)
↑この後、四つ足で渡ります
![](kabe_kogori.jpg)
↑「ここ登るの?」と見上げるの図
![](sawa_aruki2.jpg)
↑とても美しいところ 倒木にも苔が
セルフビレーやカラビナのかけかえ等にも慣れていない初心者ばかりの上、
水量も多い、一つ一つが全て気が抜けません。(特に引率の奥薗さんは)
奮闘ぶりは写真をご覧ください。
上流になると川幅が狭くなり、川縁を歩くのが続くあたりになると
少し風景を感じる余裕も出てきました。
とにかくとても美しい場所。
人が余り入らないせいもあるのでしょうか、土や倒木はびっしり苔に覆われ、
言葉では表現できない空気、景色。
わかりやすく言えば「もののけ姫」のシシ神の森のような景色です。
「屋久島にも負けない」と奥薗さんもおっしゃっていました。
こんなに素晴らしい場所が埼玉にあるのです。
そして、殆どの人はそれを知らない。残念なことです。
![](koke_no_mori.jpg)
![](genryu_touchaku.jpg)
ついに荒川源流に到着!
![](genryuten.jpg)
荒川源流点の碑
ついに荒川源流に到着! けがもなく、無事辿りつくことができました。
ロープが張られ、先へ行けないようになっているところに、荒川源流点の碑があります。
誰かが石の上に置いてくれたコップで、源流の水を飲みました。
![](kobushi_koya.jpg)
ビールの缶は持ち帰ること 小屋の掟
二日目の宿泊は甲武信小屋です。
写真はいきなり甲武信小屋ですが、源流点から小屋までの登りが
結構シンドかった。青息吐息で到着。
小屋の宝物の鉄瓶を乗せたストープの回りに濡れた服や靴を干し、
夕食まで片付けをしたり飲んだり話したり・・・。
夕食後は早々と7時半頃には就寝。昨夜の寝袋とは異なり、
布団で休むことができました。
「山小屋とはこういうところか・・・「布団てすばらしい・・・」
と思いながら眠りに。
[3日目 8月17日 曇り〜小雨]
起きぬけに甲武信岳山頂に行き、朝食後、西沢渓谷を目指して山を降りました。
約4時間下り続けると、今までの「けもの道」のような道ではない、見慣れた舗装道路が。
水筒だけぶらさげた軽装の男性がブラブラ歩いているのをみて
「ああ、降りてきたんだ」と思いました。
バス停そばの東沢山荘で入浴して三日間の汗を流し、猪豚鍋にビール!
心もお腹も満足してよもぎ餅をほおばりつつ帰路につきました。
![](gezan.jpg)
下りは足腰が大変
山での生活はシンプルでした。
水を無駄にしない、ゴミを出さない、食べ残さない、自分のゴミは持ち帰る、
早寝早起き、移動は自分の足で、荷物は自分で背負って運ぶ・・・
昔の人間の生活はきっとこうであったのだろう・・・と思います。
色々な物が溢れかえり、捨てられ、消費される生活を、山では不自然に感じることができます。
山歩きは肉体の感覚を呼び覚ます刺激であると同時に、
そういったモノに対する「感覚」をも刺激してくれるものだと感じました。
帰宅後、近所の本屋で「ブルーガイドハイカー 源流を歩く(実業の日本社)」
という本で「荒川/甲武信岳」の頁を見てみると、
「荒川の源流部である甲武信岳への登路は・・・
なぜか荒川が流れる埼玉県側からはない。
荒川本流の真ノ沢に沿った道があることはあるが、か細い踏跡程度で・・・・
相当の熟達者でないとこの道をたどるのは困難である。・・・(本文より抜粋)」
「! ! !」 道がないって・・・その真ノ沢を登ったのですか、私たちは。
どうりで道が険しかった。大変なことでした。貴重な体験をしました。
やはり奥薗さんは名ガイドです。
さいたま市整体・アゼガミカイロプラクティック
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